写真は研修最終日にみんなで撮った写真。表情からも充実した日々だったとわかってもらえるかな。)

10月も今日で終わり。
今月もいろいろなことがあった1ヶ月でしたが、
最大の出来事は、私が今チャレンジしている
ARTQのオーストラリア国家資格アロマセラピストコースのカリキュラムの一環で
10/8~16までの約1週間、オーストラリアに短期研修に行ったことです。

海外で現地の方々にアロマセラピーを実践する。

不安と緊張が入りまじる中始まった研修ではありましたが、
現地に行くからこそ感じられること、気づくこと、学ぶことがたくさんありました。

自分への備忘録としても
その時の様子をレポートとして綴ろうと思います。

始まりは青い海と青い空

夜便で成田を経ち、到着したのは早朝。

この日のゴールドコースはお天気もよく快晴!
これぞ!オーストラリアよね!ゴールドコーストよね!
と思わせてくれる心地よい天気で、
これから始まる日々に「頑張れよ。」とエールを送ってくれているような
そんな温かさで迎えてくれた始まりでした。

この後…嵐のような天気になるとは想像もせず^^;
この景色は、緊張感でいっぱいだった私たちに
明日から始まる日々へのワクワク感を与えてくれるものであり、
無事に到着した安堵感を与えてくれるものでした。

ただ…
この2日後からゴールドコースとはかなりの大荒れの天気となり、
滞在中にビーチに近づくこともできなかったというオチ付きですが・・・(苦笑)

クリニカルセッションの日々

今回のオーストラリア滞在の最大の目的は、
現地提携スクール「MSQ(Massage School of Queensland)」併設の
スチューデントクリニックで現地クライアントにセッション(施術)を行うことでした。

今回、日本から来た私たちのために70名もの現地の方が予約をいれてくださったそうです。
ということで、急遽当初より多くの方々に施術を行うことに。

知ったのは前日。緊張が増した瞬間でした(笑)

左上:クリニック受付。現地スクールの皆さんにも大変お世話になりました!
右上:待合スペース。この場所でクライアントを迎えます。ファーストコンタクト場所で毎回緊張してました。
左下:通常は個室のクリニックルームで行われますが、今回は人数が多いので
スクールスペースを区切ってセッションを行いました。
ルームプレゼンテーション、できることをと、みんなでパレオ使って空間作りを。
右下:このスペースで日々クライアントの方と向き合いました。

(写真:通常使用するトリートメントルーム。最終セッションはこの場所で。)

クリニカルセッションの流れは、

担当クライアントのカルテチェック
受付でのお出迎え

お部屋への誘導、お着替えの説明
コンサルテーション、症状に応じた精油の選択
アロマトリートメント
アフターケアのアドバイス

これらの内容を90分間で行います。(時間管理もとても大切な事項です)

もちろん…すべて英語です^^;

事前にある程度のカウンセリングの流れは
イローナ先生(ARTQの先生)が台本を作ってくれてフレーズを頭に叩き込んでいってはみたものの…

ここで気づいたこと。

丸暗記ではダメダメダメ。

なぜなら・・・フレーズが飛んでしまったら
チーーーーーン、顔が硬直して終了。となってしまうからです^^;;

初めてのクライアントの方は
申しわけないほどに顏が引きつっていたと思います。。。

(写真:セッション後、クライアントの方にアフターケアのアドバイス。
 Communication skilの大切さをみんなが実感して次なる目標ができました。頑張ろう。)

でも、もうひとつ気づいたことがあります。

それは、一生懸命伝えようとすると
相手は理解しようと優しいまなざしを向け受入てくれるということ。

「言葉が流暢でなくても
自分に思いを届けようとしてくれているか。
その気持ちが相手の心も動かすことになるんですよ。
心に触れ、心を動かせるセラピストになりましょう。」

イローナ先生からも何度もアドバイスをもらい、
回数を重ねるごとに自分でも実感した
アロマセラピストとして軸となる大切なことでした。

(写真:セッション待ち。みんな笑顔だけど、実は緊張して手が冷えて大変でした…)

そして、それはトリートメントでも同じことがいえました。

手の温もりと香りを通じて伝わるもの。
それは言葉の壁を超え相手に伝わるんだと感じる瞬間がたくさんありました。

技術だけではなく、クライアントに寄り添い
心を込めてクライアントに触れる。

肌から伝わる思いがどれほどあるのか、
逆に、技術だけのトリートメントでもクライアントは満足しないのではないか、
セラピストとして何を大切にするのかを
セッション後のクライアントの方々のフィードバックで教えていただきました。

この「心に触れる」は今後私が仕事をしていく上でも
大きな軸となるキーワードとなりました。

香りはあなたに任せるわ。

(写真:イローナ先生と大切な仲間たち。それぞれに目標と課題をもちながら共に頑張っています。)

クライアントのコンサルテーションの際には
必ず香りの好みなどをお伺いします。

どんな香りが好きか。苦手な香りはあるか。

それぞれの担当クライアントの方で違いはあるかと思いますが、
私が担当した方々は
サンダルウッドやフランキンセンス、ネロリなどを好む方が多かったです。

精神面で落ち着きたい、吐き出したい、流したい、
そんなクライアントさんが多かったからかもしれません。

肩こりや腰痛、むくみといった身体的な部分での緩和を求める方も
もちろんいらっしゃいますが、
カラダの大きさ、肌質、生活習慣からくる悩みなど、日本人との違いも多く感じました。

ここで一つ、今回のオーストラリアでのセッションを通して特徴的だなと思ったことが、
メンタル面でのサポートを求めてやってくる方が多いんだなということです。

MSQで使われているカルテを見ても
日本のもとは全然違って、メンタル面でのチェック項目がとても充実していました。

怒り、悲しみ、孤独感、ジェラシー、活力がない、集中力の低下、悪夢を見る、
涙もろさ、羞恥心、罪悪感、セルフイメージが低い、拒絶感 などなど

ざっとあげただけでもその項目の細かさがわかって頂けるかと思います。

そして、これらの項目にたくさんチェックが入るクライアントの方も多く、
自分の気持ちをオープンにしセラピーを受ける。
そこにはセラピストへの信頼と期待も大きいのだなということを実感し、
それと同時にセラピストがそこにどう対応していくのかということも
深く考えるようになりました。

時に戸惑いやどうしたらという不安感もありましたが、
そんな時も「香りは最大の味方」となってくれました。

「up to you.(あなたにお任せするわ)」
これはブレンドをする際の香りの好みを聞いた際に、
多くのクライアントから言われた言葉です。

「あなたに任せる。」

アロマのことはあなたがよくわかってるでしょう。
だから、きっとあなたは私に適切な精油を選んでくれますよね。

この言葉に込められたセラピストへの信頼感。
毎回この言葉を聞くたびに
アロマセラピストとして心に気合いを入れられる。そんな思いでした。

そして、ブレンドした香りを嗅いでもらう瞬間は毎回緊張感。

でも、香りを嗅いだ途端に顔の表情がかわっていくのは見逃しません。

あーやっぱり香りは世界共通で人の心を動かすんだな、と感じた瞬間です。

(写真:セッション前、精油と植物オイルのセッティング。ここでブレンド作業も一斉に行われました。)

そうそう、たまたまかもしれませんが…
今回の滞在中のセッションで
私はラベンダーやゼラニウムといった日本ではメジャーな精油を
あまり使うことがありませんでした。

今思うと不思議ですが、クライアントさんからも求められなかったし
私の中でも選択肢として浮上しなかったんですよね。

そのかわり、ネロリやサンダルウッドはよく登場しました。
ある意味、ここでも私のクライアントの方々の状況がよみとれるかもしれませんね。

精油に対する引き出しが自分の中にどれだけあるか。
そしてその引き出しの中からどうやってその方に最適なブレンドに仕上げていくか。

最初は緊張しすぎてブレンドのことまで深く考えられていませんでしたが
日を追うごとに香りのもつ役割をあらためて考えるようになりました。

今は、精油のことをもう一度落とし込もうという気持ちです。

ついついトリートメントというと技術面のことに集中しそうになりますが、
なぜ「アロマ」トリートメントを選んで来られるのか。

そこもとても大切なポイントだな。と。

特に今回メンタル面でのトラブルを抱えるクライアントの方へのケアが多かったので、
香りと心の関係をもっと掘り下げたいと思っています。

そして、全てにおいて「常に想像力をもって何事にも取り組む」
これもこれから磨いていきたいと思っていることです。

チャレンジする日々

控えの部屋からセッションルームへ続く廊下。
何度も緊張しながら往復しました。
ここを歩きながらちょっと凹んだり、感動をかみしめたり、
自分に気合いを入れたり、きっとこれからもこの廊下を歩くと
あの緊張感を思いだすんだろうな。

そして、ここは研修中の私たちの基地。
笑顔、悔しさ、涙、感動、いろいろな気持ちが交錯した場所。

始まりと終わりでどれほど成長できたのだろうか。

本当にたくさんのことを学び、気づいた研修でした。

ここで綴ったこと以外にも今回の短期研修で得たものはたくさんありすぎて
全てを書ききれませんが、
来年6月には最終試験のためにまたMSQに戻ってくる予定です。

課題はたくさん。学びも続きます。(笑)
でも、半年後に成長して戻ってくるんだと心に誓い、
また日々頑張っていきたいと思います。

最後に
ARTQの講師陣の皆さん
MSQのスタッフの皆さん
そして、共に学び続ける仲間のみんな

感謝の言葉しかありません。

これからもよろしくお願いいたします!!

長い長いブログを最後まで読んでくださってありがとうございます。

自分の備忘録としてでもありますが、
私が現地で感じたこと、空気感などを少しでも伝えられていたらなーと思います。

このオーストラリアの資格の学びは
この1年をかけた私のチャレンジです。

今さらなんで?って思う方もいるかもですが、
コースが進むにつれて今だから必要だったんだ。とあらためて感じています。

グローバルな視点で感じ見てきたことをそのまま日本でも。
というわけにはいきません。
それはきっとアロマの世界に限らず、どんな仕事でも同じかな。

ただ、視野を広げ、自ら体感することで広がる世界、身につくこともたくさんありますね^^

プロフェッショナルなアロマセラピストとしても
一人の人間としてもたくさん成長して、
そこから得たものを自身の生徒の皆さんにもどんどんシェアしていきたいと思っています。

皆さんからも質問などあればどんどんしてくださいね。
オーストラリアでの経験談もどんどんシェアしていきます!

 

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